私が住んでいるところの高校入試では、国語の問題で「150字〜200字の作文」が出題されます。
その作文の中で、
「私は中学校でテニスをしていました。なので、高校でも続けたいです。」
というような書き方をすると、1点減点されます。
なぜなら、『なので』は接続詞ではないので、文と文をつなげないのです。
「名詞+なので」「形容動詞の連体形+ので」で使われるものです。
◯ 雨なので、傘を持ってきました。
◯ 静かなので、寝てしまいました。
上の例文を接続助詞「ので」を使って
「私は中学校でテニスをしていたので、高校でも続けたいです。」
と書けば、正しい表現になります。
ニュースや情報番組などで、接続詞のような『なので』を聞くたびに、
「あー、また受験生が1点減点される…」
と悲しい気持ちになります。
これは、今までに指摘されていた「ら抜き言葉」
✕食べれる → ◯食べられる
✕見れる → ◯見られる
よりも影響が強いように感じます。
しかし、「言葉は生き物」ですから、
今までも、方言が標準語になったり、流行語が標準語になったりしたこともたくさんあります。
わたしが最近勉強で使ったユーキャンの日本語教師養成講座のテキストにも、
「コンビニ敬語」「ファミレス敬語」として
「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」
など、敬語表現としては違っていても、「固定化された表現」として取り上げられています。
いつか、
「『なので』が接続詞になりました!」
という日が来るかもしれませんね。
でも、それまでは、接続詞のように『なので』を使うと受験生が1点減点されることを、皆さんも頭に置いておいてくださいね。
わたしは塾講師ですが、
外国人にオンラインで日本語を教えています。
私のJanguageのプロフィールはこちら↓